まずは、床から。

築何年になるんだろうか? 分からないけれど、まぁ、あと半年で取り壊す予定の場所なので、かなり年季は入ってる。また、半年ほど使っていない場所なので、扉を開けたら、臭ってくるカビくささ。これ、頭痛くて喉も来るやつ。

 

でも、デザインムジカ安藤さんは、さすが修羅場を越えてきただけあって、「やりがいあるねぇ」とぽつりと呟いて、逆にうれしそう。アイディアはいくつもあるものの、まずは綺麗にしなくちゃ始まらぬ。ということで、床に貼られていたタイルカーペットを引剥し、その下のPタイルとボンドをガリガリと削る。

 

こんなん簡単じゃん、と思われるかもしれないけれど、想像を越えて大変。タイルカーペットの裏はすっかりカビの巣になってるし、それを剥がしても、その下のタイルはただただ硬い。で、ボンドはびっちりと付いてるところもあれば、全然ついてないところもある。前の職人さんが丁寧であればあるほど、大変。そういえば、10年前、なぎ食堂の渋谷を始めたときも、コレをまずやったもんだった。一人で数日かけてガリガリガリガリ、と。スクレーバーの存在も知らなかったので、鉄のヘラみたいなのでやってて、全然取れず泣きそうになったものだ。途中、何度もスクレーバーをバージョンアップさせていき、工具がいいとあっちゅう間にできるってことを知った。

それから十余年。もう、自分は昔の自分じゃない。高級スクレーバー(嘘)を買って、バリバリガキガキガキと削っていく。もちろん、自分ひとりじゃなく、5人ほどの手でやるので、床一面が半日ほどで削れていく。「あぁ、人手があるって凄いな」と思いにふける。馬鹿な自分は、DIYは一人でやる、みたいな妙な気合が空回りして、いつも時間ばっかりかかって結局最後までたどり着けなかったりするわけで。これがDIY(Do it yourself)ならぬDIWO(Do it with others)ってことか! その良さを再確認。

 

でもさ、なんかやっぱ、イヤな匂いがするなぁ、DIWOって言葉。それぞれDIYマナーを理解して、独立してる人たちが、力と技術とアイディアを寄せ集めるのは楽しいんだけれど、なんか、ねぇ。まぁ、いいや(笑)。

 

とにかくガリガリガリガリ……まだまだ続く。